2007年5月24日 星期四

源氏物語ー葵

  桐壺帝は退位され、コ徽殿腹の朱雀院が即位された。東宮は藤壷腹の若宮である。源氏は二十二歳になって、右大將まで位も進んだので軽々しい忍び歩きはやめでいる。
  六条の御息所は、源氏の君がまことに頼りなく思われる折も折、亡き東宮との間に生まれた姫宮が、この代替わりに伊勢神宮の斎宮に立たれたので、一緒に自分も伊勢へ下ろうかと考えた。
  六条の御息所(みやすどころ)は故東宮が大切になさった方なので疎略に扱ってはならないと、桐壺院は源氏に意見なさる。源氏も仰せの通りだとは思うものの、御息所が年上ではあり、世間晴れての関係でもないのを口実にして、やはり無沙汰をつづけていた。